7月すっとばしての8月です。

――そう、今年も夏コミの季節……!

自分としては禁飼育が雨おもを引っ提げてのまさかの参戦&さく小のせかけん完結(多分)でおなかいっぱいレベルなのですが、これから情報をもっと集めていくと今年も盛りだくさんになりそうですね。

今のところ行くのが確実なのは
一日目&企業
・禁飼育 (新作2つ)
・SkyFish (5000円福袋)
・MUJINA(桜井光参加のドラマCD)
・Symphony.wav (新アルバム)
・GWAVE

二日目
・さくらんぼ小学校(せかけん完結?)
・宴(新作)
・Cosmillica(処女作)
・超水道(新作)
・BBM(馬越原画集)
ほか同人ゲー&音楽色々

三日目
・Theoria(ライター論集その3)
・水瓶座シナプス

あれ、三日とも参加フラグ……?w
なんか忘れてるかもしれませんが当日までには思い出しますw

なにかオススメのサークルがあれば求む、情報!

(以下恒例の簡易感想

[作品一覧]
すきま桜とうその街
euphoria
CARNIVAL
グリザイアの果実
FifteenHounds
収穫の十二月
blue*



<商業>
○すきま桜とうその街
七烏未さんにしては、という評価をしてしまった今作。ZSSみたく人を選ぶといわけではなくではなくちょっと薄味、ダイジェスト気味だったかなあと。渡辺さんのルートは、渡辺さんらしい書き口ながら七烏未さんゲーの内容を的確に表現できてたと思います、というところ。ちょこルートが一番七烏未さんっぽい内容なのに、そこを渡辺さんがやったのがあれだったのかな…?
結末はひょっとするとNega0のアンチテーゼなのではないかなあと…ちゃんと考えてないのでなんとも言えないですが。自分としてはNega0の方が好みでした。

◎euphoria
冒頭の衝撃的な死刑シーンから始まり、激しく重々しい展開、その先にある感動の結末…。久々にこういうベクトルで素敵な作品に出会った気がします。いいエンターテインメントでした。
考察しだすと多分ボロが出てきますし深みがあるかと言えばそうじゃない気はしますが、あっさり目のテキストでめまぐるしく展開が動いていくのでユーザーに勢いで感動を提供してくれたような、そんな印象。期待していた「陵辱シーンのシナリオへのフィードバック」は、少し弱めだったかもしれません。魅せ方としては必須だったでしょうが、展開に必要だったかと言うと…。

☆CARNIVAL
心理描写が秀逸、と簡単に言うとそうなってしまいますが、ここまで人間の心の機微や深淵を鋭く――時に読者の心すら見透かしたように――描写した作品には初めて出会いました。(どれだけ本を読んでないのかと言われそうですが…w
と言っておきながら一番好きなところはそうではなくて、なんなのでしょう。とにかくよかった、感動したとしか言葉にすることのできない何かでしょうか。普遍的でいてこの上ない苦痛にときに絶望しながら、それでも人の生は……という、人間賛歌に共感したのでしょうかね。無理やり言葉にしてもなにか違う気がするので、もっと自分の中でかみ砕きたいと思います。
あの結末をして蛇足にならないどころか完成と言わしめる小説版が一体どんなものなのか非常に読みたいですね…。高い…。

△グリザイアの果実
とにもかくにも中途半端。体験版とFDだけやったような読後感…。続編がないと文句を言いますが、果たして続編をやりたいかと言われるとまた微妙。
天音、蒔菜で設定を回収しようとはしてますが、これだけじゃはっきりいって序章・前フリのレベルでしかないわけで、これをもって最高のシナリオだと呼ぶのにはかなり抵抗があります。天音はまあまあ単体のお話として好きなんですが。ほか3人はもうFDでやれレベルのサブシナリオでしかないですよね。それでもみちるはまあ面白かったんですが、由美子と幸は一体…。由美子ルートの薄さと幸ルートの気味の悪さは筆舌に尽くしがたい不快感で…。
とこれ以上やるとアンチにしかならないのでこれくらいで。総合的には天音とみちるが◎なのを幸が×で相殺して△。

<同人>
▲FifteenHounds
長くて退屈、というところに尽きますか。各ルートで大してシチュエーションが変わらないままバトル→バトル→日常→バトル→…の流れがひたすら進むので苦痛なこと…。バトルもあまり面白いとは思いませんでしたし、日常のコメディもなんだか記号的で素直には楽しめなかったです。
バトルをしたかったのかサスペンスをしたかったのか鬱ゲーを作りたかったのかキャラゲーを作りたかったのか、それが見えてこないものでなんといえばいいのやら。それぞれの狙いが見事にお互いの魅力を殺してるような印象でした。
<ネタバレ白字>全て虚無に帰すようなオチは大好きです。「いままで自分は何のために…」という読後感はいっそキャラとのシンクロ率100%。

○収穫の十二月
こまけぇこたあいいんだよと言わんばかりのざっくりテキストが心地よく、それでいて一人称のモノローグが意外と繊細だったり不思議な雰囲気の作品でした。ともすれば「理屈っぽいのに意味不明」になる危険なテキストなのですが、要所をつくところはかなり勢いよく突き進んでくれるのでプラマイゼロでイーブン。
後半になるにつれ読みやすくはなるのですが、内容は前半の方が好みだったかなあと。二月・三月のエピソードが好きなんです。

<フリー>
○blue*
思ったよりまっすぐなお話で、芯が通っててすっきりしているといえばいるのですが若干の拍子抜けな感もありました。おっと思わせる展開もありましたが、ちょっと浅はかな面が目立ってしまったかなという印象。
一番あれだったのは衒学的なテキストでしょうかね。あるキャラが、ではなくどのキャラもうんちく(知識ではなく)を垂れ流すもので結構痛々しい。そして大して深くもないそれをいかにも高尚な知識だと言わんばかりに、しかも「普通の人はこんなこと知らないだろうけど…」と語ってくださるのがほかのゲームにはない味(笑)でした。それくらい知っとるちゅうに。
ライターさんの世界の大きさが知れたような、と言うと厳しくなりますがそんな作品でした。



最近、悪いところが目について素直に作品を評価できなくなってる気がして若干の自己嫌悪。以前なら悪い部分があってもいいところがあれば面白いと言えたはずなのになあと。