今回体験版を紹介する作品は、同人サークル・ぶらんくのーとの「ひまわり」です。

製品版の紹介はこちら(08/5/6)

2048年、西園寺グループを中心として宇宙開発が活発になった日本。宇宙時代の幕開けとなるはずだった民間高々度旅客機SA-DAN080の初フライトは、500人余の犠牲者を出す墜落という凄惨な結果に終わった。事故から奇跡的に生還した日向陽一も、自身の記憶と学者であった両親を失うことになる。
2年後の春。陽一は、記憶を取り戻すことこそできないものの、楽しい学生生活を送っていた。西園寺の令嬢の明香や、宇宙開発の英雄・雨宮大吾の息子である銀河と共に。銀河が部長を務める宇宙部の活動で、今日も手作りロケットを発射しては墜落させを繰り返す。
ある晩陽一は、日課である天体観測の途中、何かが空から地上へと落ちていくのを見つける。UFO?それは、事故の犠牲者を悼んだ慰霊碑がある――そして墜落事故の現場でもある町の記念公園へと墜落していった。足は公園へと向かう。同じく駆けつけた銀河と合流し見つけたそれに扉があるのを認めると、陽一は開けようと試みる。摩擦による熱で手の肌を焼くことにも躊躇わず、「中に誰かがいたら」、と必死で力を込める。陽一は2年前の自分を重ね合わせていた。
銀河の助力もあって遂に開いた扉。その先にいたのは、真っ白な髪と真っ赤な瞳が印象的な、幼い少女だった。
「アリエス」。牡羊座と同じ名前を名乗ったその少女との出会いが、陽一の現在と未来を変えていく。

この作品のジャンルはといいますと、「ロリっ娘宇宙人同棲ADV」。柔らかな絵もあいまってなんか萌えゲー路線な印象を受けますね。
ですが、あらすじにあるような事故を始め、なかなかにヘビーな設定があります。また、銀河が語る宇宙観など、確かに無理があるように感じなくもないものではありますが、ナカナカ面白い考察があったりもして、キャラや雰囲気だけで売る作品とは違う濃さが感じられるのです。この作品のテーマは「宇宙」で、スタッフ日誌を見ると分かるように、原作者は宇宙・天体に関して少なくとも一般を超える知識と興味を持っているということを考えれば当然なのでしょうが。その第一印象からは一線を画すハードなバックグラウンドがこの作品一番の魅力なのでは、と自分は思います。
それでもやっぱり、萌えの面でもそれ以外でもキャラは魅力的ですね。ヒロイン皆可愛い!・・・・・・そうですか、ロリコンですか自分は。それにしても特に、ツンデレツインテのアクアは良いですよ。個性的なのはやはり銀河。変人であり恐らく天才です。彼の突飛な行動がなければ物語は回りません。
また、純粋に文章が面白くもあります。会話はキャラが魅力的に感じられることから言わずもがなですが。自分が印象に残ってるのは、一日ごとにある陽一の夢。上手いぼかし方・隠し方で夢のもやもや感が演出できているのに感心しました。
あと他の面でいえば、システムがシンプルで使いやすかったのは結構好感触。音楽は多分ほとんどないし全部素材屋からのものなんでしょうが、選曲のセンスも悪くないと。タイトル画面のは個人的にはピッタリだなぁと思ったりします。

さて、最初のWEB配布体験版は3月だったのですが、冬コミで完成版が出るということで此度修正追加版が公開。展開そのものは全く変化ないのですが、ムービーが2つ追加ですね。
1つはOP。そして2つめはEDロール後の予告編。これは、前の体験版やって気に入った人は是非見るべきだと思います。遂に英雄が、両親が、O○○が・・・・・・!一周・二周という風に補完していくのかと思ったらなかなか燃えてくることしてくれるじゃありませんか。
と、楽しみにしていても金欠広島人は冬コミいくことが出来ないんですがね(苦笑)。こういうので気になのは「委託をやるのか」という問題です。考えてはいるとのことなんですが。いかんせん不安。

では以上で紹介を終わります。

さて、次回の紹介も同人でいってみようかな?