今回の紹介はlight「Dies irae ~Also sprach Zarathustra~」です。

1945年5月1日、ベルリン。
陥落寸前のこの帝都で、敗北に向かう同胞達を、そしてその怨敵達を贄に儀式を行う者たちがいた。
ベルリン全体に響く声。皆が我を忘れて真っ赤な空を見上げ、そこに「黄金の獣」の姿を認めた。
獣が問う。永劫の敗北者達よ、卿ら、何を望む。
答えは決まっている。勝利を、我らに勝利を。
獣が応える。では、我が軍団に加わるがいい。
そして異変が起きた。皆が銃を持ち、剣を持ち、火を見つけ、自殺した。その全ての魂が獣に吸い寄せられていく。幾万もの死。一戦争に匹敵するほどの大虐殺。
その後、獣は彼に寄り添う影絵のような男と共に消えた。彼の同士であろう超人たちもまた。彼らが何処に行ったのか、儀式は成功していたのか、知る者はいない。
・・・・・・
2006年12月、日本。司狼と瀕死の殴り合いの末喧嘩別れし、2ヶ月ぶりに病院の外に出た蓮。退院早々、彼は幼馴染の香澄と博物館に行くことになる。
見つけたのはギロチンの展示。異様な雰囲気の中、そこに現れる斬首痕の少女。彼女との出会いによって、彼の日常は脆くも崩れ去った。
毎夜見る断頭台の夢、連続殺人事件、「ツァラトゥストラ」を追ってやってくる黒衣の超人たち。司狼との別れ以上の非日常が彼を、彼の街を、そして彼の大切な人々を襲う。
事態が把握できないながらも、自分と事件との関連を見出し始める蓮。平和を望み、非日常を嫌う彼は、「日常を取り戻す」ために「非日常へ踏み出し戦う」という悲壮な、そして皮肉な決意をするのだった。

ディエス・イレ~アルゾ・シュプラーハ・ツァラトゥストラ~と読むこの作品。あらすじからして重厚な雰囲気が漂っておりますが。
設定はナチスドイツに聖遺物など歴史的なモノを使う、エロゲではかなり特異なもの。それだけに他の作品とは一線を画す重々しい作風で、小説的なテキスト、ドイツ語を散りばめた表現で雰囲気は更に重厚感を増しています。このカッコよさは単純なバトルモノやファンタジーとは明らかに異質です。
そしてキャラが凄い濃いです。とりあえず男方は皆危険思想の持ち主ですから。更にヒロインも大概です。幼馴染はひたすら元気、先輩はクール不思議系、敵女性キャラはやはり危険思想の持ち主。外道。よくこの中で主人公がカスまないなぁと思います。そこもシナリオの上手さですかね。
美少女ゲームでこの設定に合う絵というのはそうそう在るとは思えないのですが、この絵師さんはナカナカ。カッコよくも可愛くも描けるいい腕の持ち主ですね。ただ、普通の萌えゲーとかは絶対に描けなさそうですが(笑)。
音楽もいいですね。全体的に重厚で。逆に軽い音だったら雰囲気ぶち壊しなんですが(笑)。
不安要素は、カッコいいはいいけど感動がない、ということだったんですが、第二弾体験版でちょっとホロリときまして。解消されました。ドラマ性も問題ないようです。
話もキャラもテキストも濃い作品なんで好き嫌いはあるかもしれませんが、とりあえず体験版をやってみることをオススメします。ダメな人はOPからギブアップでしょうから(爆)。逆に、あのOPを気に入ればまず作品自体が好きになると思いますね。ダークファンタジーが好きな人は間違いなく楽しめるんじゃないかと思いますよ。
個人的な話ですが、この作品の影響でドイツ語を勉強しようかと思い始めています・・・・・・。途中ドイツ語がズラーッと並ぶトコがあるんでちょっとですね。

以上、久々過ぎて要領を得ない紹介でした。