というわけで上半期エロゲソングで気に入ったのをざっとピックアップ!

例年おすすめエロゲソングの選曲は上半期に偏ることが多いので7割くらいが来年1月にも登場する恐れあり。
しかし今年はあまりチェックできてない気がするのよなあ。




空とぶSuperCats (Luna)
青空の唄 (Luna)
『それゆけ!ぶるにゃんマン HARDCORE!!!』より。るなちがにゃーにゃーいってるのが可愛い。
青空の唄は初出は今年ではありませんが、作中で使われるのは今回が初。個人的には(広義の)NanosizeMir曲では一番好きなので――そう!台鼎曲選に!入れられる!

strong enough (佐藤ひろ美)
未来へ (雨花)
『すたどる!』の歌はエロゲソングとしては変わった曲が多くておもしろいですね。お気に入りはこの二曲。

リピカ (島みやえい子)
『猫撫ディストーションExodus』より。昨年のPV発表以来wktkしながら聞きまくったなあ。

Presto (KOTOKO)
『はつゆきさくら』からはOP。自分の知る範囲ではfripSideの曲の方が人気ですが個人的にはダンゼンこちら。

Unite+reactioN (KOTOKO)
『マテリアルブレイブ』からはOP。実はBALDRのKOTOKO曲より好み。

タイトル不明 (ボーカル不明)
 Playing with the blood (GORO)
『ヴァンパイアクルセイダーズ』の主題歌はV系男性ボーカル。
そういえば上半期の男性ボーカルこれしか思いつかない……なにかあったっけ。

The Moon is Not Alone (いとうかなこ)
『'&' -空の向こうで咲きますように-』OP。志倉曲はホント分かりやすいなー(特にBメロ)。

brave genesis (オリヒメヨゾラ)
『創刻のアテリアル』よりOP。上半期燃え系では一番好きですね。

FALLING (kimotto)
『イントルーダー』より。こういうタイプの女性ボーカル曲好きなんですがあまり多くないですよね(知識がないだけか)。

木漏れ日フレネル (nao)
『1/2 summer』のOP。どこのY●KIだよ! と思ったらやはりみんなの共通認識だったらしい……ww



というわけでこの程度で。
ヴァンパイアクルセイダーズのは情報出るかなあ。もし曲名及び歌手名ご存知の方がいたら教えていただけると幸い。
→本編クリアした知人から教えてもらいました。

そして以下、いつものように簡易感想。
去年夏ぶりの☆印が!

[作品一覧]
甘えむっ♪
マクスウェルの悪魔
ローゼンハインの探究
だれかのよどみ



<商業>
☆甘えむっ♪
突如年上系抜きゲーをやりたくな……ったわけでは全くなく、メタゲーの雄として一部で大人気シナリオライター・HAINの作品に触れてみたくプレイ(まり∽くりはプレイしてますが結構昔ですしね)。
いやー、ね。正直侮ってましたね。「抜きゲーを装って後半から風刺的にメタネタを入れてくる」くらいのものを予想していて、この作品自体をじゃなくこれをたたき台にして色々考えられることを評価できたらなあ、などと思っていたのですが。ところがどっこい、なんだこの魂の作品は。泣くわ。
某所だと「俺の嫁」についてのことが特に注目されているように見えますが、個人的にはそこは導入程度にしか感じられなくて、真に描かれていたものは
どうしてエロゲ作家たちはエロゲを作っていくのか
物語は誰のものなのか
物語は自律しうるのか
というところではなかったでしょうか(白字反転)。この辺実は、台鼎が最近(特にWA2以降)色々うだうだ悩んでいたことと非常に近い部分で、なんというか「こんなことをやってくれるヤツを探してた!」。ここ一年くらいにおけるぼんやりとした「同人ゲー作りてー」的欲求の動機はこういう作品を待っていたからということにほかならない。ああ、あの仕掛けをあの文脈でやる作品を見てみたかったのだ、自分は!
もちろん議論として不足しているような部分はあるし、あるいは同業他者からすると「何今更んなこと言ってるんだ」と思われるだろうことも多分に含んでいるのですが、それでも、こんな作品と作家が業界に一つ一人でも存在してることに希望がある。たとえそれが「中学生が自己否定に筆を走らせたような」ものであっても。いや、だからこそと言えるかもしれない。若き嘆きと懊悩がこうして形になったということ自体が、この作品の大きな価値であると言えましょう。しかし色んな意味でよくこんなん商業で作ったな。
批評空間に投げるかこっちに投稿するかそれともオフラインの原稿にするか未定ではありますが、一度コイツについて色々書きたいと思います。
百花繚乱を考慮しなくても明確につながりがありそうな『りとる天使』は期待半分不安半分(予約済)。というのも、挙げたうち一個目の主題をまだ引きずってたりするとちょっとそれは痛いんじゃないかなとか。

<同人>
・マクスウェルの悪魔
もう一歩、という言葉しか出なかった一作。前半(というか核心に迫らないルート)の話は少々白々しく、「後半になったら色々分かってきて面白いんだろうな」と思いながらプレイしてみれば、まあ、後半色々分かってくるはくるのですが……。
「こういうことだったんだよ!」「なんだってー」という驚きと得心は確かにありはしました。が、そこで話が終わってしまうのでなんというか、「それで、何がしたかったの?」となってしまう。その先が欲しかったんですよね。「読者に託す」というのもそりゃありですが、核になるところを丸々渡されては、その作品自体を評価するのはちょっと厳しい。少なくとも自分は、この作品にそこまで思い入れられない。
そしてプレイしてみて、「マクスウェルの悪魔」というタイトルに何が込められていたか結局分からなかったという……。

▲ローゼンハインの探究
まず思うに、看板に偽りあり。
「ツンデレ少年とヤンデレ少年、天然少女が織りなす哲学アドベンチャー」とありますが、ノクトはツンデレとは違うし永継も病み系ではあるけどヤンデレとは違う気がするし……。そして哲学してない。哲学っていうのはそんな思いつきじゃなくてさ、もっとこう、長くて、苦しい思考の道のりがあって……。
展開の方も、ちょっとないかなあと。主人公のチート能力を初めとして話がスムーズすぎて(悪い意味で)全く引っ掛からず、しかも設定の登場と同時にその設定が活躍することが多いので一々後付けな感と行き当たりばったりな印象が否めない。「いきなり出てきたけどなんなんだよこのキャラ(設定)!」的なことを主要な場面で思うことが多々。そしてそれらの多くは以降で活用されないという……(そういえばプロローグの内容もあれ一体なんだったんだ……)。そんなわけでお兄さんはまずキャラすら覚えられない。そしてもっと伏線を張ってほしい。もったいぶるって大事。
そして単調さに拍車をかける、「背景画像中心」なノベル形式。細かい説明と情報が垂れ流しな地の文がずらっと並ぶ(小説的、ともいえるにはいえるだろうけどそういうにはちょっと整理されなさすぎかも)時点で読んでるうちに元気がなくなっていくという。パケ画像の雰囲気やらに惹かれて購入した身としては、もっと画像使ってほしかった……。
あとはまあ、世界の空気(19世紀後半+ファンタジー?)は割と好みではあったんですが、一方で世界の技術レベルがわからない感もあったり(その時代にブラックホールという言葉は普通出てくる?)

<フリー>
◎だれかのよどみ
色々とツッコミどころはあれど、どこが直されてもこれ以上のものは出来なさそうな、なんというかそういうところ含めて完成された作品だったと感じました。正直「シリアスな笑い」と言っていい展開設定でしたが、あれがないとやはり物足りない。
萌え系だけじゃなくて、たとえばこういう幻想的なグラフィックや音楽から構成される作品がもっと増えてほしいと思う昨今なのですが、そうもいかないのが現在の風潮。せめて同人だけでも……。